宗教学研究者の社会的発言(<特集>第六十三回学術大会紀要)

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  • Social Comments by Scholars of Religion
  • 宗教学研究者の社会的発言
  • シュウキョウガク ケンキュウシャ ノ シャカイテキ ハツゲン

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抄録

日本の宗教学史の研究において、これまでは、もっぱら近代宗教学の確立の歴史や、宗教学説の展開に関心がおかれていた。しかし、宗教学研究者が現実に生きる社会で、どのような目的で研究し、その学問と社会との関係はどのようであったか、という問題も重要な宗教学史の対象である。それをみるために、ほぼ一九四一年ごろから一九四五年ごろまでの、いわゆる「太平洋戦争」の時期を中心として、日本の宗教学研究者数名の社会的発言をとりあげる。その戦争は「大東亜戦争」とも呼ばれ「大東亜共栄圏」の建設がうたわれた。したがって、同地域の宗教研究や宗教対策についての論評がみられる。他方、国内的には「総力戦」の名が示すように、国民の生死観や宗教家の使命に対する発言がある。これら宗教学研究者の社会的発言もふくめた宗教学史から、今日の宗教学のありかたを学びたい。

収録刊行物

  • 宗教研究

    宗教研究 78 (4), 1229-1248,xiii, 2005

    日本宗教学会

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