醤油醗酵と脂油の關係 (第一報)

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タイトル別名
  • 醤油油に含有せらるゝ脂肪酸「エチールエスター」並に游離脂肪酸に就て (三)

説明

一、醤油釀造の副生産物たる醤油油の一般性質を調査し其二三成分を分離確定せり<BR>二、醤油油は「オレイン」酸として約三八・○%の游離脂肪酸を含有し梢や多量の高級脂肪酸「エチールエスター」及び少量の「フィトステリン」揮登成分としては酷酸等を含有す<BR>三、醤油油より析出する白色状結晶性物質の一部分は「パルミチン」酸及び「スナアリン」酸の「エチールエスター」にして少量 (七・五%) の固体飽和脂肪酸即ち「ステアリン」酸、「メルミチン」酸、「ミリスチン」酸、「ラウリン」酸、「カプリン」酸を含有す<BR>四、醤油油に含有せらるゝ游離不飽和脂肪酸は「オレイン」酸を主とし「リノール」酸及「リノレニン」酸の少量を含む<BR>五、醤油油中に多量の游離脂肪酸を含有する事實は醤油彫に對する原料脂油の影響多大なるを證明するものにして各種脂肪酸「グリセライド」と醤油醗酵菌類の酵素作用の關係は頗る興味ある問題にして就中醤油の酒精醗酵の生産物たる「エチールァルコール」が脂肪酸の「エチールエスター」の形態に於て油中に出現するが如きは、曙黒なる醤油醗酵の一面を曝露するものにして是等の分解合成の生理的方面を研究する事は頗る重要なりと認むるものなり

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001206049496064
  • NII論文ID
    130004318944
  • DOI
    10.6013/jbrewsocjapan1915.24.3_47
  • ISSN
    21864004
    0369416X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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