創面ブロッティング法とザイモグラフィ技術を組み合わせた細胞外基質分解酵素活性の分布解析法の開発:マウスを用いたパイロットスタディ

  • 峰松 健夫
    東京大学大学院医学系研究科社会連携講座スキンケアサイエンス 東京大学大学院医学系研究科附属グローバルナーシングリサーチセンター
  • 仲上 豪二朗
    東京大学大学院医学系研究科附属グローバルナーシングリサーチセンター 東京大学大学院医学系研究科老年看護学/創傷看護学分野
  • 麦田 裕子
    東京大学大学院医学系研究科老年看護学/創傷看護学分野
  • 玉井 奈緒
    東京大学大学院医学系研究科社会連携講座スキンケアサイエンス
  • 真田 弘美
    東京大学大学院医学系研究科附属グローバルナーシングリサーチセンター 東京大学大学院医学系研究科老年看護学/創傷看護学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Development of a distribution analysis method for metalloproteinase activity by combining wound blotting and zymography techniques:A pilot study in mice

この論文をさがす

説明

細胞外基質分解酵素(MMPs)は,創傷治癒の進行と阻害にかかわる酵素であり,その活性は創部炎症状態を反映するバイオマーカーとして期待される.しかし,状態の異なる部位が混在する慢性創傷において,MMP活性の分布を可視化する技術は開発されていない.そこで,本研究では創面ブロッティング技術とザイモグラフィ技術を組み合わせて,MMP活性分布解析法の開発を試みた.マウス全層欠損創において,創作成後3,7,10日目に創面ブロッティングを実施し,ゼラチンゲルと反応させた.ゲルのタンパク質染色イメージは画像解析により,従来の電気泳動ザイモグラフィにくらべて感度は低いものの,MMP活性の分布イメージが得られた.MMP活性は創作製後3日目には創縁に分布し,その後創底シグナルに変化するパターンと創縁シグナルが継続するパターンがみられ,シグナル分布パターンが創部炎症状態を反映している可能性が示唆された.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ