ブドウ酒中の無機成分に関する研究

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  • ブドウシュ チュウ ノ ムキ セイブン ニ カンスル ケンキュウ 1
  • (第1報) ブドウ酒および清酒中のフッ素含量について

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抄録

ブドウ酒, ブドウ果汁および清酒中のフッ素含量について, アルミニウム・ヘマトキシリン比色法にて定量を行なった。<BR>ブドウ酒中のフッ素含有量については最高35.78mg/1から最低3.08mg/1であった。甲州種のブドウ酒で最高35.78mg/1のフッ素含量のものは皮仕込白ブドウ酒であって, 普通に仕込むものは6.94mg/1のフッ素含量であった。これによるとブドウ果の果皮の部分にブドウ中のフツ素化合物が多く含まれていることが解った。<BR>ブドウ果汁中のフッ素含量については5.81mg/1から12.9mg/1の間であって, 炉過処理を行ない, 固形物, 不溶解物を除去することによってフッ素含量が10~20内外減少されることを認めた。しかしスーパー・ハンブルグ種については例外であった。<BR>清酒中のフッ素含量については, 最低3.80mg/1から最高25。00mg/1までであった。原料用玄米についてもフッ素含量を測定したが, この結果からは清酒製品と原料米中とのフッ素含量の関係については何ら見い出せなかった。一般に先年松浦氏等が測定したものよりもフッ素含量が高いことを認めた。<BR>分析試料の一部を分譲下さいました山梨大学横塚, 後藤両先生に厚く感謝申上げます。

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