5-10 IC化 新方式パルス分配増幅器

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抄録

テレビジョン同期信号系パルスは, それぞれの位相(タイミング)が非常に重要である。特にスタジオ内で番組制作にあたり, 複雑, 多岐にわたる操作を行なうためには, その伝送特性に十分なる考慮が必要となる。また, テレビ局内において, 各種機器の無調整, 互換性を考えて, 省力化, 能率化を実施していく方向にある。しかるに, 従来のパルス分配増幅器では, 入力パルスを大振幅波形整形するために, 入力信号の種類, すなわちデューティサイクルの相違により, クリップ点が変動する。また, 入力パルスの劣化の度合によっても, 出力波形のパルス幅および遅延時間に変化をきたすこととなる。また, 整形されたパルスをケーブルに送出する出力回路をON-OFFによるスイッチング方式としていると, 反射波の吸収が行なわれず, 終端しなければ多重反射の原因となる。これらの問題点を改善するための設計目標を以下に示す。(1)入力信号(HD, VD, BL, S, BF)の種類に無関係に発生源波形を再現する。(2)入力信号の立上り時間の変動に対するパルス幅, 遅延時間等の変動を原理的に零化する。(3)伝送ケーブルにより、発生源波形が劣化しても極めて正確に再現できること。(4)長距離ケーブルにて送出する際に不整合反射波を生じないこと。(5)出力信号レベルを低減すれば, それに逆比例して分配出力数が増大できること。すなわち, (出力信号レベル)×(分配出力数)=(一定)(6)入力信号レベルを1V系, 4V系と選択でき, 出力信号レベルも容易に選択し得る。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001206103734400
  • NII論文ID
    110003708755
  • DOI
    10.11485/ncrtv.6.0_115
  • ISSN
    24330949
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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