疾患プロテオーム研究は難病克服にどこまで貢献出来るか?

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タイトル別名
  • How Much Can the Disease Proteomics Contribute for Overcoming Intractable Diseases?

抄録

<p>プロテオミクスは生体中のタンパク質を網羅的に測定可能にするが,これを難病研究に適用する際に考慮すべきことがある.すなわち,病態が共通するために同一難病と診断された患者群には,病因論的に複数の疾患(または「疾患サブタイプ」)が含まれているケースである.この場合,プロテオーム解析を始める前に疾患サブタイプごとに患者群を層別化する必要があるが,解析開始以前には層別化マーカーが存在しない.ニワトリが先かタマゴが先かの関係である.そのような難病の一つが統合失調症である.我々は病因が明確な統合失調症として胎児期の母体の感染症に由来する統合失調症モデル動物を作成し,その血清プロテオーム解析から統合失調症層別化マーカー候補を発見した.このマーカーは,統合失調症(自閉症も含むと予想される)の超早期リスク診断血液マーカー候補でもある.本総説ではこの発見に至った経緯や我々のアプローチ法について議論する.</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001206229628032
  • NII論文ID
    130006743389
  • DOI
    10.14889/jpros.2.2_53
  • ISSN
    24322776
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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