房総半島に分布する下部更新統上総層群大田代層と梅ヶ瀬層の高精度堆積年代―石油公団研究井TR-3コアの酸素同位体比・古地磁気・石灰質ナンノ化石に基づく年代層序―

書誌事項

タイトル別名
  • High-resolution chronology of the lower Pleistocene Otadai and Umegase Formations of the Kazusa Group, Boso Peninsula, central Japan -Chronostratigraphy of the JNOC TR-3 cores based on oxygen isotope, magnetostratigraphy and calcareous nannofossil-
  • ボウソウ ハントウ ニ ブンプ スル カブ コウシントウ カズサソウグン オオタダイソウ ト ウメガセソウ ノ コウセイド タイセキ ネンダイ セキユ コウダン ケンキュウイ TR 3 コア ノ サンソ ドウイタイヒ コ チジキ セッカイシツ ナンノ カセキ ニ モトヅク ネンダイソウ ジョ
  • High-resolution chronology of the lower Pleistocene Otadai and Umegase formations of the Kazusa group, Boso Peninsula, central Japan—Chronostratigraphy of the JNOC TR-3 cores based on oxygen isotope, magnetostratigraphy and calcareous nanofossil

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説明

房総半島に分布する上総層群大田代層と梅ヶ瀬層のタービダイト層準を対象としてコアを採取し,その半遠洋性泥岩から産出した底生有孔虫を用いて酸素同位体比変動曲線を求めた.これと大洋底堆積物の酸素同位体比変動曲線とはJaramillo normal Subchronozoneを基準として非常に良く対比することができた.大洋底堆積物の酸素同位体比カーブには軌道要素年代学に基づき高精度な年代値が付与されているので,これらの対比により,これまでに比べ高精度な年代軸を上総層群に設定できた.<br> この方法で石灰質ナンノ化石の基準面の一つGephyrocapsa parallelaの初産出面の年代を1038~1041 ka,テフラ鍵層O7,O11,O12およびO16の年代をそれぞれ1050~1056 ka, 1067~1070 ka, 1073~1078 kaおよび1101~1105 ka, Jaramillo normal Subchronozoneの下限の年代を1068~1084 ka,また大田代層/梅ヶ瀬層の境界を1011~1017 kaと決めることができた.本層準の平均堆積速度はタービダイト成砂岩,半遠洋性泥岩でそれぞれ1.9 m/k.y., 0.8 m/k.y.,そして地層全体では2.8 m/k.y.となる。この方法による年代値の誤差は最大約6 k.y.である.<br>

収録刊行物

  • 地質学雑誌

    地質学雑誌 111 (1), 1-20, 2005

    一般社団法人 日本地質学会

被引用文献 (26)*注記

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参考文献 (86)*注記

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