男鹿半島,二ノ目潟・三ノ目潟湖底堆積物の年縞構造と白頭山-苫小牧火山灰(B-Tm)の降灰年代

  • 上手 真基
    首都大学東京大学院都市環境科学研究科 現所属:日鉄環境エンジニアリング株式会社
  • 山田 和芳
    トゥルク大学地質学科 現所属:鳴門教育大学大学院学校教育研究科
  • 齋藤 めぐみ
    国立科学博物館地学研究部
  • 奥野 充
    福岡大学理学部地球圏科学科(地球科学分野)
  • 安田 喜憲
    国際日本文化研究センター・研究部

書誌事項

タイトル別名
  • Microscopic observations of varve sediments from Lake Ni-no-Megata and Lake San-no-Megata, Oga Peninsula, NE Japan, with reference to the fallout age of the B-Tm Tephra
  • オガ ハントウ ニ ノメガタ サン ノメガタ コテイ タイセキブツ ノ ネンコウ コウゾウ ト ハクトウサン トマコマイ カザンバイ B Tm ノ コウカイ ネンダイ
  • Microscopic observations of varve sediments from the Lake Ni-no-Megata and Lake San-no-Megata, Oga Peninsula, NE Japan, with reference to the fallout age of the B-Tm tephra

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説明

秋田県男鹿半島に位置する二ノ目潟・三ノ目潟マール湖底堆積物コア試料を採取・観察した結果,両湖沼のコアのラミナが発達する層中に十和田a火山灰(To-a)と白頭山-苫小牧火山灰(B-Tm)の薄層が認められた.これら火山灰を挟在するラミナ発達層について,堆積物薄片観察により微細堆積構造を検討したところ,明暗ラミナセットは年縞であることが明らかになった.また,両湖沼コアについてTo-aとB-Tmの間の年縞の枚数を計数したところ,ともに14年と最大で半年分であった.このことから,To-aがAD915に降下したと仮定すると,B-Tmの降下年代はAD929と推定される.また,ラミナ単層と火山灰の層位関係から降灰の季節性を検討した結果,To-aの降灰は春先である一方,B-Tmのそれは少なくとも春から夏にかけて一度は生じた可能性がある.

収録刊行物

  • 地質学雑誌

    地質学雑誌 116 (7), 349-359, 2010-07-15

    一般社団法人 日本地質学会

被引用文献 (9)*注記

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参考文献 (24)*注記

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