Aso-4火砕流堆積物中の花崗岩マイロナイト異質礫の岩石学と放射年代および荷尾杵花崗岩との対比

  • 高木 秀雄
    早稲田大学教育・総合科学学術院
  • 石井 徹
    早稲田大学教育学部地球科学教室 現所属:みずほインベスターズ証券株式会社
  • 戸邉 恵里
    早稲田大学理工学総合研究センター
  • 曽田 祐介
    早稲田大学理工学研究科地球・環境資源理工学専門分野
  • 鈴木 和博
    名古屋大学年代測定総合研究センター
  • 岩野 英樹
    (株)京都フィッション・トラック
  • 檀原 徹
    (株)京都フィッション・トラック

書誌事項

タイトル別名
  • Petrology and radiogenic age of accidental clasts of granitic mylonite from the Aso-4 pyroclastic flow deposit and their correlation to the Nioki Granite
  • Aso 4 カサイリュウ タイセキブツ チュウ ノ カコウガン マイロナイト イシツレキ ノ ガンセキガク ト ホウシャ ネンダイ オヨビ ニオキ カコウガン ト ノ タイヒ

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抄録

Aso-4火砕流堆積物中に存在する花崗岩マイロナイト異質礫について,その岩石学的検討と年代測定を実施し,朝地地域でマイロナイト化している荷尾杵花崗岩の検討結果と比較した.異質礫はいずれもマイロナイト化した含ざくろ石白雲母花崗岩であり,白雲母のK-Ar年代は98.4 Maであった.この試料中のジルコンのフィッショントラック長の観察結果は,Aso-4火砕流は噴出時に異質礫に年代を若返らせる程の熱は及ぼさなかったことを示す.一方,荷尾杵花崗岩は106 MaのCHIMEモナザイト年代,98.8 Maの白雲母K-Ar年代が明らかとなった.また,両者に含まれるざくろ石の組成範囲も一致する.これらのことから,100 Ma前後に発生したマイロナイト帯が朝地地域から阿蘇火山の地下まで延びていることが予想され,そのトレースは大分-熊本構造線と一致するとともに,九州における中央構造線の西方延長である可能性が示唆される.<br>

収録刊行物

  • 地質学雑誌

    地質学雑誌 113 (1), 1-14, 2007

    一般社団法人 日本地質学会

被引用文献 (4)*注記

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参考文献 (60)*注記

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