三重県亀山地域に分布する東海層群のガウス–松山古地磁気極性境界

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タイトル別名
  • Relocation of the Gauss-Matuyama paleomagnetic polarity boundary in the Tokai Group in the Kameyama area, Mie Prefecture, Japan
  • ミエケン カメヤマ チイキ ニ ブンプ スル トウカイソウグン ノ ガウス-マツヤマ コ チジキキョクセイ キョウカイ

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抄録

三重県亀山地域の東海層群において,ガウス/松山境界に対比される古地磁気極性反転層準は寺川火山灰層と鈴峰火山灰層の間(鈴峰の下位30 m付近)に存在する.19地点でテフラと細粒砕屑物の試料を採取し,段階消磁と岩石磁気実験によって残留磁化方位と磁性鉱物を決定した.鈴峰火山灰層は先行研究によって正極性とされていたが,本研究によって逆極性であることが判明した.鈴峰火山灰層は千倉層群(房総半島)のガウス/松山境界よりも下位のテフラと対比される可能性が指摘されているが,その対比は再検討が必要である.既報データを含む計22地点の残留磁化方位は逆転テストに合格し,それらの全平均方位は調査地域の鮮新世末~前期更新世(2.6 Ma前後)の平均的な古地磁気方位とみなせる.平均偏角が真北から有意に東偏しているため,調査地域では第四紀に地軸に対して7.4 ± 4.6° (約3~12°)の時計回り回転が起こった可能性がある.

収録刊行物

  • 地質学雑誌

    地質学雑誌 119 (10), 679-692, 2013-10-15

    一般社団法人 日本地質学会

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (34)*注記

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