ステンレス鋼の高温塩化物環境における腐食特性に及ぼす合金元素の影響

  • 平出 信彦
    新日鐡住金ステンレス株式会社 研究センター
  • 梶村 治彦
    新日鐡住金ステンレス株式会社 研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of Alloying Elements on Corrosion Behavior of Stainless Steels in High Temperature Chloride Environment

説明

高温塩化物環境におけるオーステナイトステンレス鋼の腐食特性に及ぼす合金元素の影響を高温腐食試験により検討した.この試験は,500~700℃の大気中加熱と NaCl水溶液浸漬を繰り返す試験である.主要な腐食成分は Feであり,主な腐食生成物はα-Fe2O3であった.Crの腐食生成物の 70%以上は,試験片表面上にCr2O3あるいは (Fe, Cr, Ni)3O4として存在し,Cr2O3に保護性は認められなかった.残りのCrの腐食生成物はNaCl溶液中に溶出した.Siは,母材/腐食生成物界面に安定なSi酸化物として濃縮することによって,耐食性を顕著に向上させた.NiとMoも耐食性に有効な元素であった.

収録刊行物

  • 材料と環境

    材料と環境 58 (1), 20-28, 2009

    公益社団法人 腐食防食学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (10)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001206259508736
  • NII論文ID
    130004502993
  • DOI
    10.3323/jcorr.58.20
  • ISSN
    18819664
    09170480
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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