書誌事項
- タイトル別名
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- Effect of Insoluble Carbide on Crevice Corrosion Resistance for 13Cr Martensitic Stainless Steel
- 13Cr マルテンサイトケイ ステンレス コウ ニ オケル ミコヨウ タンカブツ ノ タイスキマフショクセイ エ ノ エイキョウ
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説明
通常品のヘルドCは2年程度使用されるが,新品のヘルドXが1,2カ月間の早期に局部腐食を発生したことを以前報告した.本研究では,ヘルドCと同じ化学組成の鋼C'に,ヘルドCの再現のために,冶金学的特性(硬さHv;未固溶炭化物量 [MC];旧γ粒径dγ)を考慮して熱処理を施した.ヘルドCの特性(484 Hv;1.2%;12 μm)は,1040℃-180 s水冷の溶体化処理後,450℃-20 s 空冷の焼戻しにおいて再現された.ヘルドCよりも低い硬さで未固溶炭化物の多いヘルドXの特性(474 Hv;2.0%;12 μm)は,1040℃-100 s付近の溶体化処理によって再現され,ヘルドCよりも短い時間と推測された.上記の熱処理条件は,6.8 vol% HNO3溶液中の鋼C'の侵食がヘルドCおよびXの表面形状に類似することから確認された.同溶液中のそれらの腐食速度と固溶Cr量[Cr]との関係は,関連する溶体化処理鋼の腐食速度とその[Cr]との関係に一致する.0.85,2.8または 28 mM NaCl水溶液中のすきま腐食再不動態化電位ER.CREVは,11.5~12.8%の[Cr]範囲において一定であり,それ以上では,13.4%[Cr]まで[Cr]の増加にともない貴化する.よって,11.5%(ヘルドX)および12.5%(ヘルドC)[Cr]におけるER.CREVは同じである.前報のとおり,実機で発生したヘルドXのすきま腐食は,残留塩素の増加により定常自然電位ESPがER.CREVを超えたことに帰する.
収録刊行物
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- 材料と環境
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材料と環境 60 (10), 449-456, 2011
公益社団法人 腐食防食学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001206259511808
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- NII論文ID
- 10029902378
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- NII書誌ID
- AN10235427
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- ISSN
- 18819664
- 09170480
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- NDL書誌ID
- 11280890
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可