ポリアセタール樹脂の硝酸水溶液環境下における腐食劣化の速度論的研究

  • 浜村 武広
    東京工業大学大学院 理工学研究科 ABB株式会社 オートメーション・モーション事業部 研究開発部
  • 久保内 昌敏
    東京工業大学大学院 理工学研究科
  • 青木 才子
    東京工業大学大学院 理工学研究科
  • 吉田 治
    ABB株式会社 オートメーション・モーション事業部 研究開発部
  • 江島 光彦
    ABB株式会社 オートメーション・モーション事業部 研究開発部
  • 酒井 哲也
    日本大学 生産工学部 マネジメント工学科

書誌事項

タイトル別名
  • Kinetic Study of the Corrosion of Co-polyacetal Resin under Nitric Acid Solution
  • ポリアセタール ジュシ ノ ショウサン スイヨウエキ カンキョウ カ ニ オケル フショク レッカ ノ ソクドロンテキ ケンキュウ

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抄録

アセタールコポリマー (Co−POM)の硝酸(HNO3)水溶液下における腐食機構とそのモデル化について検討を行った.劣化度合は,質量および分子量変化によって評価した.硝酸水溶液における質量変化は,潜伏期間後に直線的に減少した.SEC測定結果から,HNO3水溶液によるCo-POMに対する腐食は表面近傍を主体に進展し,内部は初期状態を維持していたことから,その腐食形態は腐食層形成型と一致した.加水分解反応によるCo-POMの腐食速度式は,試料表面の分子量低下から得た反応速度定数を用いて算出した.次に,質量変化(湿潤−乾湿試料)を用いて,HNO3水溶液のCo−POM内への拡散係数を求め,これによって得られる試料内の経時的な濃度分布変化と先の腐食速度式を組み合わせることにより,Co−POMの腐食速度を数値解析により求めた.解析結果と実験結果はおおむね良好な一致を示し,この手法で速度論的なモデル化を行うことが可能であることを示した.

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参考文献 (27)*注記

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