非アルコール性脂肪性肝疾患における血漿リン脂質トランス脂肪酸の上昇

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タイトル別名
  • Increase of the Plasma Trans-fatty Acid Level in Middle-aged Japanese Men with Non-alcoholic Fatty Liver Disease
  • ヒアルコールセイ シボウセイ カン シッカン ニ オケル ケッショウ リン シシツ トランス シボウサン ノ ジョウショウ

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抄録

トランス脂肪酸 (TFA) は脂質異常症や心血管疾患の危険因子として知られているが, TFAが非アルコール性脂肪性肝疾患 (NAFLD) に及ぼす影響については明らかにされていない。本研究では, 男性の血中TFA組成を分析し, NAFLDとTFAの関連について検討した。NAFLD群 (n=42) では, Control群 (n=35) に比べリノール酸の異性体であるリノエライジン酸 (9t,12t-C18:2) の有意な上昇とdelta 5デサチュラーゼ (D5D) indexの有意な低下を認めた。9t,12t-C18:2は血清サイトケラチン (CK) 18 M30抗原, CK18 M65抗原およびアラニンアミノトランスフェラーゼ (ALT) と有意に正相関し, D5D indexと有意に負相関した。これらの結果から, TFA, 特に9t,12t-C18:2の上昇は脂質代謝の変化によってNAFLDの肝のアポトーシスやネクローシスを引き起こし, その進展に関与する可能性が示唆された。

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