女子大生の月経周期における唾液分泌反応の日内変動

  • 喜多村 尚
    愛知学泉大学家政学部家政学科管理栄養士専攻
  • 小原 郁夫
    愛知学泉大学家政学部家政学科管理栄養士専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Daily Fluctuation of Saliva Secretion in Women during the Menstrual Cycle
  • ジョシダイセイ ノ ゲッケイ シュウキ ニ オケル ダエキ ブンピツ ハンノウ ノ ニチナイ ヘンドウ

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説明

唾液分泌と月経周期との相互関係については明らかにはなっておらず, さらに, 月経周期各期における唾液成分の日内変動に関する報告はない。本研究では, ヒトの月経周期による唾液分泌量および唾液成分の変化に着目し, 月経周期におけるこれらの日内変動について検討した。11名の健常女子大生の唾液採取を9時から20時まで1時間おきに12回行った。このとき採取した唾液を用いて, 唾液分泌量, 唾液タンパク質分泌量, 唾液アミラーゼ活性および唾液pHの日内変動を測定した。唾液分泌量はすべての周期で, さらに唾液タンパク質は卵胞期および黄体期のみで, 午前, 午後, 夕方にかけて上昇する日内変動がみられたのに対し, 唾液アミラーゼ活性および唾液pHは日内変動が観察されなかった。月経周期別においては, 唾液分泌量および唾液アミラーゼ活性は黄体期で有意に高い値となったが, 唾液タンパク質および唾液pHは黄体期で有意に低い値となった。これらのことから, 唾液分泌および成分の日内変動があることが観察され, また月経周期によってこれらが変動することが示唆された。

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参考文献 (43)*注記

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