花木はち物の促成に関する研究 (第1報)

書誌事項

タイトル別名
  • Studies on the Flowering Control of Potted Ornamental Trees and Shrubs
  • 花木はち物の促成に関する研究-1-わい性ハナモモ'アメンドウ'について
  • カボク ハチモノ ノ ソクセイ ニ カンスル ケンキュウ 1 ワイ セイ ハナモモ アメンドウ ニ ツイテ
  • I. On Dwarf Peach ‘Amendo’ (<i>Prunus persica</i> SIEB. et ZUCC.)
  • わい性ハナモモ‘アメンドウ’について

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抄録

自然条件下におけるわい性ハナモモ‘アメンドウ’の花芽形成過程と芽の休眠の推移を調べ, さらに, 低温処理による促成の可能性を追求した.<br>1. 自然条件下において, 栄養芽は9月上旬から休眠に入り, 9月下旬~11月下旬に休眠が最も深く, 12月下旬~1月上旬には休眠からさめた.<br>2. 栄養芽の休眠打破には約6週間の低温 (0°~5°C)が必要であるが, 休眠初期や後期には2~4週間の低温でも打破された.<br>3. 花芽は9月下旬~10月上旬にがく片形成あるいは花弁形成期に入ると, その後は急速に形成が進み, 10月下旬には雌ずい形成期, 11月下旬にはおおよそ雌ずい完成期に達した. その後は2月中旬まで変化しなかつた.<br>4. 花芽が順調に発達し開花するためには, 雌ずいが完成してのち約6週間の低温期 (0°~5°C) を経過し, さらに温度が高くなる必要がある. 雌ずい形成前に低温を受けたのでは, 花芽は雌ずい完成以後の段階に進まない.<br>5. 実際の促成では, 11月下旬から0°~5°Cで6週間処理して入室すれば, 1月下旬~2月上旬に, 1月以後に低温処理なしで入室すれば4週間以内に, それぞれ実用的な開花が得られる.

収録刊行物

  • 園芸学会雑誌

    園芸学会雑誌 42 (4), 353-360, 1974

    一般社団法人 園芸学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (2)*注記

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