ハルサザンカ自然結実実生の体細胞染色体数の変異に関する研究

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タイトル別名
  • Studies on the Variation of Somatic Chromosome Numbers of Open-pollinated Seedlings from <i>Camellia vernalis</i> MAKINO
  • ハルサザンカ シゼン ケツジツ ミショウ ノ タイサイボウ センショクタイスウ
  • Studies on the Variation of Somatic Chromosome Numbers of Open-pollinated Seedlings from Camellia vernalis MAKINO

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抄録

ハルサザンカ群品種の分化過程を明らかにする目的で, 既存ハルサザンカ58品種とそれらに自然結実した種子からの実生56個体の染色体数を調査した.<br>すでに染色体数が調査された品種については既報告と完全に一致したが, 新たに3倍体が2品種, 4倍体が1品種及び5倍体が2品種認められた.<br>自然結実実生については, 田中の仮説に基づき考察したが, 実生の一部は染色体数, 花や葉の形態ともに仮説によく一致した. しかし, 残りの多くの実生の染色体数は, 理論的な数値と一致せず, ツバキ属の基本染色体数X=15を単位として実際には様々な倍数体が生ずることがわかった. とくに通常はほとんど結実しない3倍体からの実生には, 3倍体から10倍体までの幅広い変異が認められた.<br>5倍体及び6倍体からの実生については, 供試母品種が少なかったが, 本試験の範囲ではすべて同じ染色体数を示し, それぞれ6倍体及び7倍体であった.<br>本試験の結果を総合的にみると, ハルサザンカ群の変異は, サザンカとヤブツバキの交雑により雑種第1代が生じた後には, 比較的短期間で急速に拡大したものと思われた.

収録刊行物

  • 園芸学会雑誌

    園芸学会雑誌 56 (1), 86-91, 1987

    一般社団法人　園芸学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (4)*注記

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