書誌事項

タイトル別名
  • Contents of Pungent Principle in Roots of Japanese Radish (<i>Raphanus sativus</i> L.) Cultivars
  • ダイコン ヒンシュ ノ カラミ セイブン ガンリョウ
  • Contents of Pungent Principle in Roots of Japanese Radish (Raphanus sativus L.) Cultivars

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説明

ダイコン品種•系統の辛味特性を明らかにする目的で多数の品種•系統を栽培あるいは収集し, GCを用いた比較的簡便な定量法によりMTB-ITC含量を測定した. また, MTB-ITC含量と食味の関係についても調べた.<br>市販品種の半数以上は200~300μmol/100mlの範囲のMTB-ITC含量を示した. 今回調査した品種•系統の中では, ‘辛味’のMTB-ITC含量が1735μmol/100mlと飛び抜けて高かった. ‘信州地大根’グループも400~700μmol/100mlと高いMTB-ITC含量を有していた. その他, ‘二年子’系統や‘白上り’系統も300μmol/100mlと低かった. MTB-ITC含量は100~200μmol/ml以上の高い値を示した. 一方, ‘宮重’系統あるいは中国ダイコンの. MTB-ITC含量の個体変異の変動係数は, 古い固定種では32~43%と大きく, 最近のF1品種では12~14%と比較的小さかった. また, 組織の水分含有率と, MTB-ITC含量の間には負の相関関係があり, MTB-ITC含量の高い品種ほど水分含有率が低い傾向が認められた.<br>大根おろしの官能検査の結果, MTB-ITC含量の高い品種ほど食べた時に辛味を強く感じる傾向があり, この物質がダイコンの辛味の主成分であるという従来の説を裏付けた.

収録刊行物

  • 園芸学会雑誌

    園芸学会雑誌 59 (3), 551-558, 1990

    一般社団法人 園芸学会

被引用文献 (8)*注記

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参考文献 (6)*注記

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