アマリリスの花芽分化とその発達に就いて

書誌事項

タイトル別名
  • On flower bud differentiation and its development in amaryllis (<i>Hippeastrum hybridum</i>)
  • アマリリス ノ カガ ブンカ ト ソノ ハッタツ ニ ツイテ
  • On flower bud differentiation and its development in amaryllis (Hippeastrum hybridum)

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抄録

1. アマリリスの球根50球を用いて5月上旬より10月下旬に亙る問2,3球ずつ10日おきに掘上げその生長点及び花芽の状態を調査した。<br>2. アマリリスの花芽は通常生長点が葉4枚を作る毎に形成される。しかしその中少数のものは花芽の転位, 欠除等によつて葉1枚より11枚の間に変化した。<br>3. アマリリスの生長点は花芽の基部に線状の葉 (生長点或は花芽を取巻かい) 1枚を隔てゝ形成され葉4枚を形成した後花芽となる。即ちアマリリスは仮軸分枝で花芽と花芽の間は葉4枚を隔てゝいる。<br>4. アマリリスの花芽は先ず大小1対の苞(外苞)を作り中心部は二分して第1花及び第2花を形成する。次いで第1花の基部及び第2花の基部にそれぞれ内側の苞を作り, その内側にそれぞれ第3花及び第4花が形成される。その頃第1花は外花被を形成し次いで, 内花被, 雌芯, 雌芯の順で形成される。花芽の発達段階をわけると未分化期を1として雌芯形成に至る迄10段階に分ける事が出来る。<br>5. 第1花が雄芯形成期に達するとその花芽の内側には既に葉4枚が形成されるので次の花芽が分化する。更に第3花が雌芯形成期に入るとその花芽と生長点との間に葉8枚が形成される。従つて次の花芽が2個形成される事となる。

収録刊行物

  • 園芸学会雑誌

    園芸学会雑誌 22 (2), 119-122, 1953

    一般社団法人 園芸学会

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