パーキンソン病における熱性ストレス症候群―それはより本質的な問題である―

書誌事項

タイトル別名
  • Thermic Stress Syndrome in Parkinson's Disease is an Essential Problem
  • パーキンソンビョウ ニ オケル ネッセイ ストレス ショウコウグン ソレ ワ ヨリ ホンシツテキナ モンダイ デ アル
  • ―それはより本質的な問題である―

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抄録

パーキンソン病患者の急性病態に熱性ストレス症候群:thermic stress syndrome1), または高熱性症候群:hyperthermic syndrome2)がある(本稿では以下TSS/HTSと略す). これには熱性ストレス障害:heat stress disorders(熱中症:heat strokeが主要病型), 悪性症候群:malignant syndrome (MLS), 悪性高熱症:malignant hyperthermia (MHT)などがある. 高セロトニン症候群:hyper serotonin syndromeもこれらにきわめて近い関係にある. いずれも高熱と意識障害を呈し, 体温調節機構の破綻という共通の問題を有し, 発熱時の全身管理や緊急処置などにも共通点が多い. TSS/HTSはどのような疾患にもおこりうるが, とくにパーキンソン病は根底に中枢性体温調節障害を抱えていて, パーキンソン病におけるTSS/HTSは特異な, 疾患そのものに根ざす問題としてとらえるべきである.

収録刊行物

  • 医療

    医療 61 (7), 449-457, 2007

    一般社団法人 国立医療学会

被引用文献 (1)*注記

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