小児救急をめぐる諸問題(3)地域の小児科医連携モデル印旛方式と下志津病院の役割

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タイトル別名
  • Emergency Medical-care System for Children in Inba Area and Role of Shimoshizu National Hospital

抄録

当院のある千葉県印旛地区では, 平成14年10月より, 地域小児科医連携型の小児初期急病診療所(印旛市郡小児初期急病診療所)と2次救急当番病院の態勢がスタートした. 現在, 比較的広域の小児救急態勢の成功例と評価されており, 同様な地域実態にある地区のモデルとして参考になると思われ, 紹介する. 診療時間は, 毎日19時から翌朝6時までの準夜・深夜と, 日曜・祝日は9時から17時までの日勤帯も診療している. 登録医師は開業医30名, 病院勤務医19名である. 開業医は, すべてが小児科専門医というわけではなく, 日常, 小児も診療している医師に広く参加を呼びかけた結果, 多くの医師の参加が実現した. 2次救急は, 当院も含め, 4病院が交替で担当している.<br>国立病院が独立行政法人化して以降, 労働基準法の遵守を求められている. 当院では労働基準法を遵守する勤務態勢を組んでおり, 紹介する. 小児科は, 院長を除く8名の小児科常勤医で, 連日, 24時間勤務している. 印旛地区の小児救急の2次病院として機能している木曜と土曜は, 正規勤務の交代勤務である. 他の平日は宿直勤務であるが, 8時30分から19時30分までの10時間勤務とし, 日曜は6時間の正規勤務と日直・宿直を組み合わせて勤務している. 日直・宿直時間帯での救急診療は, 時間外勤務として扱っている. この勤務態勢で, 宿直明け等の平日の勤務時間を減らしたり, 週休にしたりすることにより, 4週160時間の勤務としている. また, 1カ月あたり, 日曜の日勤1回, 準夜. 2回, 深夜6回の小児初期急病診療所の診療を常勤医師と非常勤医師とで担当しているが, 常勤医が参加する場合は週休や年休等で対応している.

収録刊行物

  • 医療

    医療 62 (1), 31-33, 2008

    一般社団法人 国立医療学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001206313015296
  • NII論文ID
    130004316790
  • DOI
    10.11261/iryo1946.62.31
  • ISSN
    18848729
    00211699
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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