白血病治療中に併発した間質性肺炎の10例

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タイトル別名
  • Ten Cases of Acute Leukemia Complicated by an Interstitial Pneumonia
  • ハッケツビョウ チリョウチュウ ニ ヘイハツシタ カンシツセイ ハイエン ノ

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説明

白血病治療の強化とともに, 我が国においても1970年以後, 間質性肺炎の合併症例が増加しており, 当院小児科においても1964年から1979年までの15年間に診療した白血病患者69人のうち1969年以後10例の合併症例を経験した. 原疾患はALL7例, AML3例であつた. 肺炎の発症は, 原疾患発病後1~9ヵ月であり, いずれも寛解導入治療終了時あるいは, 強力な抗癌剤投与中に発症しており, 液性免疫, 細胞性免疫の低下が推定される. 原因は1例のみcytomegalo virusの抗体価が有意に上昇した外, 不明であつたが, TMP-SMZの投与効果からみてPneumocystis cariniiが考えられた. 免疫抑制状態にある悪性腫瘍患者では, 寛解導入より約1年間のTMP-SMZの予防内服を実施予定である.

収録刊行物

  • 医療

    医療 35 (9), 821-824, 1981

    一般社団法人 国立医療学会

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