経皮的コルドトミー  8例10回の施行経験

書誌事項

タイトル別名
  • Percutaneous Cordotomy
  • ケイヒテキ コルドトミー--8レイ 10カイ ノ シコウ ケイケン
  • ―8例10回の施行経験―

この論文をさがす

抄録

腹部以下の頑痛を有する癌患者8例に10回の経皮的コルドトミーを行つた. 側方から第1・第2頸椎椎弓間より電極を頸髄に刺入し, 外側脊髄視床路に高周波電流による熱凝固巣を作成した. 除痛効果は, 10回の施行において, 著効5, 有効3, やや有効1, 無効1であつた. 死亡例が1例あり(呼吸困難により翌日死亡), 永続的合併症として運動麻痺2, 排尿障害1, その他少なからぬ一過性の合併症の出現があつた. 経皮的コルドトミーは, オープンコルドトミーに比し手術侵襲が少なく, より安全な手技とされている. しかしながら, 前述のごとき合併症を起し得るので, 慎重な手術操作が要求される. また患者選択が重要で, とくに肺機能の低下している患者には適応を慎重にすべきである.

収録刊行物

  • 医療

    医療 35 (6), 531-538, 1981

    一般社団法人 国立医療学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ