慢性甲状せん炎における細胞性免疫能の検討と臨床的諸検査成績

書誌事項

タイトル別名
  • A Study of Cell-Mediated Immunity and Results of Clinical Examinations in Patients with Chronic Thyroiditis
  • マンセイ コウジョウセンエン ニ オケル サイボウセイ メンエキノウ ノ ケン

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説明

慢性甲状腺炎72例について, リンパ球幼若化率, PHA皮内反応, TB細胞, IgG-FcR各百分率, 免疫グロブリン, 甲状腺自己抗体血中ホルモン, 131I摂取率, シンチグラフイーその他の臨床的諸検査を行つた. PHA-S. I. と皮内反応は相関が認められ, 症状の経過ともある程度の相関がみられた. TB細胞には有意差がなかつたが, IgG-FcR百分率では, 低値例は増悪例, 高値例は改善例に多かつた. MCHA, TGHA共に陽性例が多いが, MCHAははるかに高率で血中濃度も高く, 臨床的診断価値も免疫学的追求にもTGHAより優位である. 甲状腺ホルモンは正常域が, 131I摂取率は正常か低値が多く, シンチグラムではび漫性不均一型, EchoではV型の所見が多かつた, 特有な甲状腺の硬度, 表面性状を有し, 触診の診断価値は極めて大きい. IgGの増加γ-globの増加, Alb. の減少がみられたが, 他の蛋白分画に著変をみず, 膠質反応の軽度上昇がみられたが, 他の検査値には有意差を認めなかつた.

収録刊行物

  • 医療

    医療 35 (8), 703-710, 1981

    一般社団法人 国立医療学会

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