振動病に対する低周波通電針治療の効果について

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タイトル別名
  • Low Frequency Electrical Acupuncture for Pneumatic Hammer Disease
  • シンドウビョウ ニ タイスル テイシュウハ ツウデンシン チリョウ ノ コウカ

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説明

国立伊東温泉病院で6週間の入院療養を行つた33名の振動病認定患者に対し, 低周波通電針治療を施行しその効果について報告する. 治療効果の判定は, 皮膚温測定, 指尖容積脈波, カラーサーモグラフイにより行つたが, いずれからも, 針治療による末梢血行循環の改善の所見がえられた. また, 手指のしびれ, 知覚異常, 上肢関節痛, 脱力感の改善をみた. しかし, レイノー現象の改善については退院後のアンケート調査により効果がなかつた. 治療点は経絡経穴による取穴および神経近傍, 特に腕神経叢への直接刺激が有効であるとおもわれた. 本治療による悪化例, 副作用はみられず, 繰り返し治療を行うことにより効果をあげうるものとおもわれる. なお, カラーサーモグラフイは何ら危険もなく簡単に操作でき, 本疾患の症状把握, 適正な診断, 治療効果の判定に有用である.

収録刊行物

  • 医療

    医療 31 (4), 339-345, 1977

    一般社団法人 国立医療学会

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