非定型的心筋梗塞の臨床検討

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タイトル別名
  • Prevalence and Clinical Course in Atypical Myocardial Infarction
  • ヒ テイケイテキ シンキン コウソク ノ リンショウ ケントウ

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抄録

過去3年間に当病院CCUにて経験した, 急性心筋梗塞31例を定型的心筋梗塞(19例)と非定型的心筋梗塞(12例)とに分類し, 初発症状, 病院到達時間, 年令, 性, 既往歴, 梗塞部位, 冠状動脈病変を中心に検討を行つた. 非定型的心筋梗塞は全体の38.7%で, 定型的心筋梗塞と比較すると, 非定型的心筋梗塞では, 初発症状はmildな胸痛を有するもの(なおかつ心電図上, 梗塞と判定し難いもの)が3例, 呼吸困難を訴えたものが3例と多く, 平均年令では, 定型的なものに比し10才若く, 糖尿病を合併した症例が多かつた(25%). また, 非定型的心筋梗塞は, 全例に不整脈が認められず冠状動脈に75%以上の狭窄が認められたものは検索し得た8例中7例であり, 3例には有意な側副循環を認めた. 死亡率は定型的心筋梗塞の1/2と低率であつた.

収録刊行物

  • 医療

    医療 33 (3), 298-302, 1979

    一般社団法人 国立医療学会

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