糖尿病患者に対する消化酵素抑制剤α-Amylase Inhibitor及びGlycoside HydrolasesのInhibitorの臨床応用について

書誌事項

タイトル別名
  • Clinical Investigation of an α-amylase Inhibitor and a Glucoside Hydrolases Inhibitor in the Management of Maturity Onset Diabetes Patients
  • トウニョウビョウ カンジャ ニ タイスル ショウカ コウソ ヨクセイザイ ノ

この論文をさがす

抄録

西ドイツにおいて開発されたα-Amylase Inhibitor(BAY e 4609)及びα-Amylase. Sucrase. Maltoseを抑制するα-Glucosidase Inhibitor(BAY g 5421)を食事療法中の糖尿病患者に応用し, 血糖インスリン, 脂質, 体重について検討した結果, 糖尿病の食事療法の補助剤として有用である結果を得たので報告する. 1) BAY e 4609: 9人の成人型糖尿病患者で最低2週間食事療法後, 本剤を1~15週間, 1.5 Mega AIUを含む散剤を1日3回に分け, 食事中米飯にふりかけて用いた. 体重減少が9人中8人に認めた. 空腹時血糖は9例中7例に減少しインスリン分泌は長期投与群で改善傾向を示した. 2) BAY g 5421: 1錠100mg含有の錠剤で各食直前に1錠宛服用させた1日量300mg投与群は, 男9例, 女5例, 平均年令58才, 投与期間は平均55日であり, 1日量600mg服用群は各食直前に2錠200mgを服用させた投与症例は男6例, 女4例で平均年令63才, 投与期間平均125日であつた. 各群について投与前後の体重, コレステロール, 中性脂肪, 100g GTT, IRI, CPR, FFAを測定した. 各群共体重減少, GTTの改善傾向を認めたが, 300mg投与群に比し600mg投与群において, 体重減少, GTT改善, IRIの増加が有意に認められた. 自覚的に腹部膨満, 腸ガスの増加, 便通の回数増加の症例が若干あつたが著明な副作用はなかつた.

収録刊行物

  • 医療

    医療 33 (2), 200-206, 1979

    一般社団法人 国立医療学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ