急性心筋梗塞に心室中隔穿孔を来し長期生存中の1例

書誌事項

タイトル別名
  • Perforation of the Interventricular Septum following Acute Myocardial Infarction A Case with Prolonged Survival
  • キュウセイ シンキン コウソク ニ シンシツ チュウカク センコウ オ キタシ

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説明

急性心筋梗塞に, 心室中隔穿孔を合併し, 内科的治療で長期生存中の1例を経験したので, 若干の文献的考察を加えて報告する.<br>症例は, 74才男性. 既往歴に高血圧症及び虚血性心臓病があり, 治療中であつたが, 昭和49年6月7日, 急激に心不全症状を呈し, 翌日, 某病院に入院した. 当時, 心電図にて前壁下壁梗塞と診断されると共に, 第IV~V肋間胸骨左縁に, 荒々しい全収縮期雑音が聞かれ, 同部位にThrillを触れた. 昭和49年10月14日当科へ転院した.<br>発症から約1年後に右心カテーテルを行い, 右室レベルでO2飽和度の上昇と, 肺動脈圧の上昇が認められ, 心室中隔穿孔であることが確認された.<br>著明な心不全を伴つたため, 治療に抵抗したが, 約1年1ヵ月にわたる入院治療の後, NYHA II~III度まで回復し退院した. 発症より2年6ヵ月後の現在も生存中であり, 日常生活を送つている.

収録刊行物

  • 医療

    医療 31 (5), 450-454, 1977

    一般社団法人 国立医療学会

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