大腿四頭筋拘縮症

書誌事項

タイトル別名
  • Quadriceps Ctintructure in children
  • ダイタイシトウキン コウシュクショウ シュ ト シテ エキガクテキメン ニ ツ
  • -Epidemiological Studies-
  • ―主として疫学的面について―

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抄録

大腿四頭筋拘縮症について筋肉内注射との関係が報告され, 注目されたのは我が国では終戦後数年経てからであるが, 1973年に山梨県での集団発生の報道がなされて以来, それが医原性疾病であることから大きな社会問題となり, 実態の把握と予防治療対策が叫ばれた. その後各地での発生報告が相次ぎ, 厚生省集計では1975年12月現在全国で3669名と報告されている.<br>本症の実態を知るため宮城県では, 県医師会, 東北大学医学部整形外科, 県育成医療協議会が中心になり, 県下全小中学生約263,000名を対象に調査を行つた. ごく軽症まで含めると約0.1%(246名)の発生率であり, さらにこのうち4人に1人は精査, 加療を要する癌例であつた.<br>これらの人々の症状としては走行異常, 歩行異常, 正座困難などが多いが, これら症状を有するもののうち54%は日常生活にあまり不自由がなく, 本調査時までに医師の診察をうけたことがなかつた.<br>現在もこれらの症例のFollow upを続けている.

収録刊行物

  • 医療

    医療 31 (12), 1365-1369, 1977

    一般社団法人 国立医療学会

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