腎疾患とウイルス感染症

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タイトル別名
  • Virus Infections and Kidney Diseases
  • ジン シッカン ト ウイルス カンセンショウ カンセン ガ ジン シッカン ニ
  • ―感染が腎疾患に及ぼす影響を中心に―

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抄録

ウイルス感染症が腎疾患の発症や経過, 予後にどのような影響を及ぼすかにつき多数の症例分析をした本邦の報告は少ない.<br>著者らは過去8年間に腎疾患患者にウイルス感染を合併した105症例を, また予診上ウイルス感染症が先行した11症例を経験したので, 日常診療上有益と考え整理分析して報告した.<br>蛋白尿の出現, 増量はほぼ1/3の症例に, 最高頻度は水痘に, 再発, 再燃率は水痘に最も高く16%となつた. ウイルス感染症が先行して腎疾患を発症した病型はネフローゼ症候群(ネフ症)も腎炎もあり, 先行疾患と一定の関係はみられなかつた. ネフ症は真性でステロイド感受性であり, 腎炎は経過がよく数週以内に多くの症例で血尿は消失した.

収録刊行物

  • 医療

    医療 31 (12), 1334-1340, 1977

    一般社団法人 国立医療学会

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