国立療養所千葉東病院在院患者の老令化について

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タイトル別名
  • Study on Increase of Old Aged Patients in Chiba-Higashi Byoin National Sanatorium
  • コクリツ リョウヨウジョ チバ ヒガシ ビョウイン ザイイン カンジャ ノ ロ

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抄録

国療千葉東病入院患者の高令化について調査を行つた. 50才超は半数をこえ, 60才超は31.5%に及ぶ. 高令肺結核患者の実数は増加していると考えられるが, 在院高令者中には入院を要するとは認め難いものがかなりある. 医師を含めて従業者が高令者を受け入れたがらない実態があるが, 退院可能者は要入療者と交替すべきである. 退院不能の理由も検討した.<br>世界的に短期通療の傾向にある今日, 新患者発見時の指導を改変する必要を認める. 家族内感染のおそれのみ強調することをやめ, 老人についても社会復帰の可能性のあることを治療開始前に, 患者自身はもちろんその家族に十分知らせる必要がある.<br>老人に対する福祉としての(寿)制度も, 悪用とはいわないが便乗されることは, 本来の医療を押し曲げることになると思われる.<br>国療の特殊養護老人ホームは避けなければいけない.

収録刊行物

  • 医療

    医療 32 (4), 509-515, 1978

    一般社団法人 国立医療学会

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