無輸血手術例における術後肝炎

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タイトル別名
  • Post-operative Hepatitis in the Case which received surgery without Blaod Transfusion
  • ム ユケツ シュジュツレイ ニ オケル ジュツゴ カンエン

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抄録

輸血後肝炎の研究は, HB抗原の発見以来急速な発展をみた. しかし, 無輸血手術後12日から35日の問に一過性の肝機能障害を示す例が最近増加の傾向にある. 我々は, この2年間に10例の無輸血手術後肝炎を経験した. 方法として, 無輸血症例でGPT 200単位以上を1回でも示したもの, 1週間隔で連続2回以上50単位以上を示したものを術後肝炎とした. 症例の大多数は, 手術2~3週後にGOT, GPTの上昇を認め, Al-Pの上昇および好酸球増多症を伴うものが8例にみられ, 白血球減少が6例に, リンパ球減少が5例にみられた. また9例にHBs抗原, 4例に抗体を調べたが, すべて陰性であつた.<br>これらの原囚について(1)手術侵襲そのものによる(2)麻酔剤による(3)術中, 術後の抗生物質制癌剤による(4)院内感染による, などを考え統計学的分析を加えて報告する.

収録刊行物

  • 医療

    医療 31 (11), 1287-1290, 1977

    一般社団法人 国立医療学会

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