福島県におけるナミハダニの薬剤感受性の実態

書誌事項

タイトル別名
  • Susceptibility of the Two-spotted Spidermite, Tetranychus urticae Koch (Acarina: <I>Tetranychidae</I>) to Acaricides in Fukushima Prefecture
  • フクシマケン ニ オケル ナミハダニ ノ ヤクザイ カンジュセイ ノ ジッタイ
  • 1. Changes of Susceptibility to Some Acaricides
  • 第1報数種殺ダニ剤に対するナミハダニの感受性低下

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抄録

1991年から1994年にかけて, 福島県果樹試験場内で採集したナミハダニ雌成虫に対する主要殺ダニ剤の感受性の年次変化を調べた。その結果, フェンピロキシメート (5%水和剤) の五C50値は, 1991年の4ppmから1993年の1641脚と約40倍に増加し, 同様にピリダベン (20%水和剤) のLC50値は, 221脚から1138ppmと約50倍に増加し, 両剤に対する顕著な感受性の低下が認あられた。一方, テブフェンピラド (10%水和剤) およびピリミジフェン (4%水和剤) のLC50値は7四1および3ppmと低く, 感受性の低下は認められなかった。<BR>また, ナミハダニに対するヘキシチアゾクス (10%水和剤) およびクロフェンテジン (40%水和剤) の常用濃度での殺卵率は, 1992年まで90%以上と高かったが, 1993年にはそれぞれ44%および19%に低下した。<BR>次に, フエンピロキシメートおよびピリダベンの殺成虫力が低下したナミハダニ個体群に対する防除効果をリンゴ圃場で検討した結果, 両剤に替わる防除薬剤として, テブフェンピラド, ピリミジフエン, BPPS (30%水和剤), ポリナクチン複合体・CPCBS (8%・25%乳剤) で実用的な防除効果が認められた。

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