アマルガム修復物におよぼす填塞圧の影響 : 第 1 報填塞力の測定

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タイトル別名
  • Effect of Packing Pressure on Amalgam Restoration : Part 1 Measurement of Packing Force
  • アマルガム修復物におよぼす填塞圧の影響-1-填塞力の測定
  • アマルガム シュウフクブツ ニ オヨボス テンサイアツ ノ エイキョウ 1 テ

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抄録

アマルガム修復時の填塞力に関して, 材料, 術者の姿勢, 填塞部位, あるいはテクニック(直視と鏡視)の違いによる影響を調べて比較検討を行った.材料間にのみ高度に有意な填塞圧の差がみられたが, その差は主としてγ合金粒子の形状に依存するもので, 従来型, 高銅型間には差を認めなかった.削片状γ合金から成る従来型ならびに高銅型アマルガム2種の填塞圧はADASによる各種試験片作製時に加える静水圧1.43kg/mm^2とほぼ同じであった.これに対し従来型ならびに高銅型球状アマルガムは, 加圧時の流動性が大きく窩洞から溢出しやすいので溢出させないように, しかも可及的に大きな力で填塞しなければならない.その値は, ADASによる静水圧のわずか40%前後という小さなものであった.アマルガムの填塞圧に影響を与える因子は合金粒子の形状のみで, 術者の姿勢, 填塞部位, テクニック(直視と鏡視)の違いによる統計的に有意な影響はみられなかった.したがってアマルガムの填塞操作に際し, 術者は疲れにくい楽な姿勢すなわち座位, 鏡視で行っても立位, 直視で行ってもほぼ同様の力でアマルガムが填塞されていることがわかった.稿を終えるに臨み, 本研究にご教示, ご校閲の労を賜わりました林一郎教授に深く感謝いたします.

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