大きな濾胞性歯嚢胞の 2 例 : 局所自家骨小片移植後 1 年 7 カ月間の X 線写真観察

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  • Large Follicular Cysts Report of two Cases : Radiographic Observation for a Year and 7 Months after the Chip-Graft of Local Autogenous Bone

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抄録

顎骨内に発生する嚢胞の処置に対しては, 小さな嚢胞にはPartsch氏II法, 大きな嚢には副腔形成法が一般的に行われている.しかしながら副腔形成法の場合, 術後に歯槽の部分的欠損や陥凹を認め, その治癒経過も長期にわたる.また, 治癒後に残された副腔に対しては補綴的な治療が必要となることも多く, それは必ずしも容易とは言えない.私達の教室では比較的大きな嚢胞に対して局所自家骨小片移植を行い, 創部を一次閉鎖することにより良好な結果を得ている.今回, 上顎前歯部の埋伏過剰歯に起因した濾胞性歯嚢胞および下顎智歯濾胞性歯嚢胞に対し, 局所自家骨小片移植を行い, 術後1年7カ月間にわたりX線写真観察を行った.その結果, 鶏卵大の創腔の場合, 顎骨形態の回復には少くとも1年以上かかるものと思われた.

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