ヒノキ根材と幹材における仮道管S2層ミクロフィブリル傾角の変動  根材を使った幹の成熟材部ミクロフィブリル傾角の予測可能性

書誌事項

タイトル別名
  • Microfibril Angles in the S2 layer of tracheids in Root and Stem Wood of Chamaecyparis obtusa: Prediction of microfibril angle of mature wood in the stem from root wood
  • ヒノキ コンザイ ト カンザイ ニ オケル カドウカン S2ソウ ミクロフィブリルケイカク ノ ヘンドウ コンザイ オ ツカッタ ミキ ノ セイジュクザイブ ミクロフィブリルケイカク ノ ヨソク カノウセイ
  • Prediction of microfibril angle of mature wood in the stem from root wood
  • 根材を使った幹の成熟材部ミクロフィブリル傾角の予測可能性

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抄録

ヒノキ根材と幹材において, 晩材仮道管二次壁中層のミクロフィブリル傾角 (MFA) の放射方向変動と樹高方向および根端方向の変動を調べた。胸高部位では20年輪目前後でMFAは安定した。地上高が高くなるとMFAの安定時期は早まり, 8m部位では10年輪目前後で安定した。しかし, MFAの安定値には地上高による差異がなかった。根材では10年輪目前後でMFAは安定し, 基部からの距離や径の大きさに関わらず, 安定値や安定時期に大差は見られなかった。採取が容易な基部から根端側へ20cm部位の根材を使って, 幹の成熟材部の予測可能性を検討した結果, 根材の安定値と幹材の安定値との間に1%レベルで有意な相関関係が認められた。順位相関もまた1%レベルで有意であった。根材の18~20年輪目のMFAと幹の安定値との間には0.1%レベルで有意な相関関係が認められたが, 若い年輪では有意な相関関係は認められず, 早期予測は困難であった。一方, 直径が40mm以上の根材の最外部から幹の成熟材部MFAが予測可能であることが示唆された。

収録刊行物

  • 木材学会誌

    木材学会誌 51 (3), 141-145, 2005

    一般社団法人 日本木材学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (14)*注記

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