林木のサシ木に関する研究(第4報)

書誌事項

タイトル別名
  • Studies on the cuttings of forest trees. (IV)
  • 林木のさし木に関する研究-4-
  • リンボク ノ サシキ ニ カンスル ケンキュウ 4
  • サシ穗の葉量の多少とホルモン処理
  • Influence of amount of needle, hormone treatment and their interaction on the rooting behavior of cuttings of <i>Metasequoia glyptostroboides</i> HU et CHENG

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抄録

サシ穂の葉量の多少と発根とのあいだには,どのような関係があるか,また葉量を調節したサシ穂にインドール-3-酢酸をあたえると,発根はどのようになるかを明らかにする目的で,メタセコイアを材料として実験した。その結果の概要は次のとおりであつた。<br> 小葉枝を全部切除したサシ穂はカルスの形成や発根をみないで全部腐敗してしまつた。これに反して,完全な1対の小葉枝をつけたサシ穂(完葉)及び約1/3に切りつめた1対の小葉枝をつけたサシ穂(截葉)は1本も枯死腐敗せず,いずれもカルスが形成せられたが,その形成発達に対するサシ穂の葉量の多少やホルモン処理の影響は明らかでなかつた。<br> 截葉の場合は完葉の場合に比し,一般に発根の開始時期がおそくなり,発根勢はよわく,発根根数がすくなく,根の伸長がわるい傾向があつた。截葉に認められた上述の欠陥のうち発根の開始と発根勢とは,時期によつては適度のインドール-3-酢酸をあたえることによつて,ある程度までよくすることができた。しかし発根根数と根の伸長とはホルモン処理をしてもよくならなかつた。すなわち根数は増加せず,根の伸長は促進されず,むしろ抑制せられる傾向がわずかながら認められた。

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