ヒノキ人工林における天然生ヒノキ稚樹の個体群動態 (V)

書誌事項

タイトル別名
  • The population dynamics of naturally regenerated hinoki seedlings in artificial hinoki stands (V)
  • ヒノキ人工林における天然生ヒノキ稚樹の個体群動態-5-実生の発育と生存過程
  • ヒノキ ジンコウリン ニ オケル テンネンセイ ヒノキ チジュ ノ コタイグン
  • 実生の発育と生存過程
  • The development and survivorship of seedlings on the various kinds of forest floors

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抄録

無間伐林分,間伐林分,林縁,林外などの地上部環境と土壌撹乱の有無などの地表条件の異なる地床で,人工播種および自然落軍種子から発生した実生の発育および生存過程と地床の環境条件との関係について1978, 1979, 1980年の3年間にわたって調べた。実生の発育は,相対照度11.5% 以上では発生年内にほとんどの実生が鱗状葉(成葉)を出現させた段階にまで達したのに対して,相対照度2.9% ではほとんどがこの段贈にまで達しなかった。実生の生存率は地表の状態にかかわりなく,夏期のほうが冬期よりも低く,発生年の塞生で叢も低かった。発生年の実生の夏期の生存率は,年によって変化したが,相対照度10~50% の範囲で高く,この範囲外では低いようであった。発生年以降の実生の生存率も,この範囲内では高かった。土壌撹乱の有無による発生年の実生の夏期の生存率の違いには,相対照度10~50% では一 定の傾向がなかったが,この範囲外では土壌撹乱が生存率を抵下させるようであった。

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