林業用トラクタのけん引性能に関する研究 (II)

書誌事項

タイトル別名
  • Tractive performance of the tractor used in forestry works (II)
  • 林業用トラクタのけん引性能に関する研究-2-小形車輪のけん引特性
  • リンギョウヨウ トラクタ ノ ケンイン セイノウ ニカンスルケンキュウ 2 コ
  • 小形車輪のけん引特性
  • Experimental studies on the tractive properties of a small-sized wheel

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説明

林業用ホイールトラクタのけん引性能に関する基礎的な問題を追求する目的で,小型車輪を使って室内実験を行った。その結果,軟弱な地面を走行するタイヤのけん引特性として次のことが明らかになった。(1) コンクリート舗装面のように固い地面上を走行するタイヤの平均接地圧は主にタイヤ的圧によって決まるが,軟弱な地面を走行するタイヤの平均接地圧は地面硬度に大きく影響を受ける。(2) 車輪の走行抵抗係数は,ほぼタイヤ沈下量の平方根に比例して増加する。(3) タイヤの粘着力は,特に実験に使用したようなタイヤラグの小さいものでは土のせん断抵抗に基づくと考えるよりも,土とタイヤの摩擦抵抗に基づくと考える方が妥当なように思われる。実験では土の締固め程度に関係なく,粘着係数として0.5~0.6の値が得られた。(4) 粘着係数と走行抵抗係数の差として求められるけん引係数は,車軸荷重の増加すなわち接地圧の増加に従い減少する。この値は主に地面硬度に影響を受け,タイヤの空気圧にはあまり影響されない。(5) 林地表面と対応させて土槽表面に粗腐植を敷いた場合には,土だけの表面に比べて走行抵抗係数ならびに粘着係数は10~30%小さく,またけん引係数は10~40%小さくなる。

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