冬季におけるスギ葉のガス拡散抵抗と生育地温の影響

書誌事項

タイトル別名
  • Resistances to Carbon Dioxide Transfer in Leaves of <i>Cryptomeria japonica</i> in Winter, and Influences of Soil Temperature on Them
  • Resistances to Carbon Dioxide Transfer in Leaves of Cryptomeria joponica in Winter, and Influences of Soil Temperature on Them
  • 冬季におけるスギ葉のガス拡散抵抗と生育地温の影響〔英文〕
  • トウキ ニ オケル スギ ヨウ ノ ガス カクサン テイコウ ト セイイク チ

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説明

冬季におけるスギ葉の光合成低下をGAASTRAやMILTHORPEの理論にしたがって,葉の外囲からクロロプラストまでのCO2輸送過程に働くCO2拡散抵抗の面でしらべた。また,冬季の光合成低下と生育地温とのかかわりあいについてしらべた。(1) 光合成-光強度曲線より,冬季では,光合成の生化学的過程と同時に光化学的過程の著しい阻害が推定される。(2) 冬季では,気孔開度の減少や表皮細胞の解剖学的性質の変化(気孔抵抗,表皮抵抗の増大)により, CO2が葉の外囲から葉内にはいりにくくなっていることが,葉肉細胞におけるCO2輸送の低下(葉肉抵抗の増大)とならんで,葉の光合成低下に大きく関与している。(3) 生育地温は,気孔抵抗と葉肉抵抗の両方に影響し,葉の光合成と深くかかわる。また,葉の水分特性にも影響を与える。生育地温は,樹体内水収支や葉からの転流などの樹木生理への影響を通して,冬季の光合成低下に密接に関係すると考えた。

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