ヒメユズリハこぶ病(新称)

書誌事項

タイトル別名
  • Bacterial gall diseases of himeyuzuriha (Daphniphyllum teijsmanni Z.) caused by <i>Pseudomonas syringae</i> pv. <i>daphniphylli</i> pv. nov
  • ヒメユズリハ コブビョウ シンショウ

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抄録

沖縄,鹿児島,宮崎および高知県内のヒメユズリハの幹,枝にこぶ(癌腫)を形成する新しい細菌による病害が発見された。こぶの大きさは,小豆大から拳大で,こぶの表層は淡褐色ないし褐色で,不規則な割裂を伴い粗造である。こぶ形成後の病徴の進展は,枝幹をほぼ水平方向に巻く傾向がうかがわれた。こぶ組織から分離された病原細菌の細菌学的性質は,木本植物にこぶ彩成能のあるPseudomonas syringae VAN HALL. の既知病原型にきわめて類似していた。しかし,本菌はヒメユズリハにのみ病原性を有し,宿主範囲が他の病原型とは明瞭に異なった。これらの結果からヒメユズリハのこぶ病菌をPseudomonas syringae pv. daphniphylli pv. nov. と命名し,病名を新たにヒメユズリハこぶ病Bacterial gall disease of himeyuzuriha (Daphniphyllum teijsmanni ZOLL.) と呼称することを提案した。本菌のpathotype strainとしてDAT 1 (ATCC 49211, NCPPB 3619, ICMP 9757) を指定した。

収録刊行物

被引用文献 (4)*注記

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