スギ枝枯菌核病の感染部位および菌糸束•菌核と病斑形成との関係

書誌事項

タイトル別名
  • The infection sites and relationship between mycelial strands or sclerotia and symptom development of sclerotial dieback disease of <I>Cryptomeria japonica</I> caused by <I>Sclerotium</I> sp.
  • スギ枝枯菌核病の感染部位および菌糸束・菌核と病斑形成との関係
  • スギ エダガレキンカクビョウ ノ カンセン ブイ オヨビ キンシ ソク キンカク ト ビョウハン ケイセイ ト ノ カンケイ

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説明

スギ枝枯菌核病の感染部位,および病原菌菌糸束,菌核が病斑形成に与える影響を解明することを目的として調査を行った。被害発生林分において,頂芽にスギタマバエによる芽枯れが発生している枝(芽枯枝)および,調査開始以前から罹病している枝(罹病枝)をマークし,1年間追跡観察した。その結果,罹病枝では5月下旬,芽枯枝では6月下旬から新たな菌糸束が出現した。したがって,スギタマバエの虫えい形成による芽枯れ部位は本病の感染部位の一つであることが示唆された。新たな菌糸束は,健全部との境界付近の既存の病斑から出現し,健全部上を伸展した。しかし,菌糸束の伸展に伴う新たな病斑は形成されなかった。菌糸束は,病斑形成に直接関与していないことが明らかになった。しかし,菌糸東上に菌核が形成されると,その後1カ月以内に菌核の周囲に新たな病斑が形成された。このことから,菌核が病斑形成に深く関与していることが示唆された。

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参考文献 (10)*注記

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