風害後40年間の落葉広葉樹林の林分回復過程と主要樹種の幹数動態

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タイトル別名
  • Recovering process and dynamics of the number of stems of maior tree species in a deciduous broadleaved forest in 40 years after a large-scale disturbance by a typhoon
  • フウガイ ゴ 40ネンカン ノ オチバ コウヨウジュリン ノ リンブン カイフク カテイ ト シュヨウジュシュ ノ カンスウ ドウタイ

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説明

1954年の15号台風により大規模な攪乱を受けた林分に設定された固定調査区(0.25ha)において,風害後40年間の林分の回復過程と,主要樹種の幹数動態について検討した。胸高断面積合計値は風害前の推定値の86%となり,林分レベルでの量的な回復は風害後40年間で進んでいるが,樹種構成やサイズ分布などの質的な面での回復にはまだ長期間が必要と考えられた。風害後に樹種数は増加したが,現在幹数が多い樹種は風害以前と類似していて,林分の回復は風害以前に分布していた樹種が中心となっていた。おもな樹種の風害前後および風害後の幹数動態は樹種によって異なる傾向があり,3タイプに区分された。しかし,それぞれのタイプには,種子による更新特性や耐陰性が異なる樹種が含まれ,このことは大規模攪乱の場合の特徴と考えられた。さらに本調査地では,樹種による萠芽性の違いが幹数動態に影響していると推察され,種子更新以外の更新特性も考慮する必要性が指摘された。

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参考文献 (30)*注記

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