北海道中央部における森林とオープンランドの蝶類群集の比較にもとつく蝶類各種の生息環境分類

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タイトル別名
  • Habitat Classifications of Butterflies Based on the Differences in Butterfly Communities in Woodlands and Open Lands in Central Hokkaido, Japan.
  • 北海道中央部における森林とオープンランドの蝶類群集の比較にもとづく蝶類各種の生息環境分類
  • ホッカイドウ チュウオウブ ニ オケル シンリン ト オープンランド ノ チョウルイ グンシュウ ノ ヒカク ニ モトヅク チョウルイ カクシュ ノ セイソク カンキョウ ブンルイ

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説明

従来の定性的な知見にもとづく蝶類の生息環境分類の妥当性を検証するために, 北海道中央部において, 森林 (落葉広葉樹林とカラマツ人工林) とオープンランド (水田や畑等) にそれぞれ9カ所の調査地点を設定し, 蝶類のトランセクト•カウントを行った。全調査地点で57種の蝶が出現した。種構成は森林とオープンランドで大きく異なり, 30種は森林だけに出現したのに対して, 4種はオープンランドだけに出現した。各種の個体数を森林とオープンランドで比較した結果, 38種が森林性, 9種がオープンランド性に分類され, どちらにも分類されない種は10種にすぎなかった。以上の分類結果を, 従来の森林性•草原性の区分と比較した結果, 両者の分類はほとんどの種で一致していた。この結果は, 従来の分類の妥当性を示している。蝶類においては, これらの生息環境分類を用いることで, 持続可能な森林管理の指標である「森林に依存する種の数」を測定できると考えられる。

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