インドネシアにおけるイネノシントメタマバエの被害について

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タイトル別名
  • Studies on the Incidence of the Rice Gall Midge in Indonesia
  • インドネシア ニ オケル イネノシントメタマバエ ノ ヒガイ ニ ツイテ

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抄録

インドネシアにおける稲の重要害虫イネノシントメタマバエの発生と被害に関する調査を行なった結果, 中部ジャワ島の北部海岸沿いの水田と西部ジャワ島のCirebonを中心とする海岸付近の水田は被害が著しく, 51~70%の被害茎率であった.ジャワ島の中央山地とその南側では本害虫の被害は少なかった.大発生地のKapetakanにおいて稲茎解剖の結果, 被害茎率は幼虫により28.6%, ゴール52.7%であった。ゴールは成虫で羽化脱出したものが多かった.天敵昆虫による寄生率は2.7%であった.本害虫の野生寄主植物である野生稲は発見されなかった.水田では, 生育の異なる稲が同一地域にあるため稲から稲へ移行していると考えられた.大発生は, 本害虫に感受性の品種系統の大面積栽培と生育の異なる稲は本害虫の発生源になっているなどの理由によるものである.

収録刊行物

  • 熱帯農業

    熱帯農業 24 (3), 132-136, 1980

    日本熱帯農業学会

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