2. 入出力特性(ディジタルラジオグラフィの画像評価)

DOI Web Site 被引用文献2件 オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • 2. THE RELATIONSHIP BETWEEN INPUT AND OUTPUT IN DIGITAL RADIOGRAPHY

この論文をさがす

説明

DSAおよびCRシステムでは相反則不軌が生じないため, タイムスケール法が採用できるという利点があるが, タイマ精度を確認する必要があるし, DSAシステムでは, マニュアル撮影ができない装置もあり, 装置に適した方法をとる必要がある.4.1 DSAシステムの特性曲線どの方法をとるにしても, 開口窓寸法を極力小さくして, 散乱線, I.I.のVGの影響を減少させなければならない.アルミニウム法では拡大撮影を行い, グレーデル効果を利用することも有効である.また, アルミニウム法は間接法であり, 多くの測定系を通過するため実験誤差が大きくなる可能性があるので十分な注意が必要である.N.D.フィルタ法ではX線TVカメラの入射光量を変化させているので, I.I.および光学レンズ系の特性が含まれていない.また, 一般にタンデムレンズにはフォトマルの受光部が設置されているため, アイリスサイズの選択に注意する必要がある.堀田氏は乳房専用撮影装置(DFP-50A特, 東芝)の軟X専用I.I.の特性曲線を, N.D.フィルタ法により測定し, 本装置の入出力特性はリニアであると報告している.N.D.フィルタ法は, 多くの装置に適用できる反面, フィルタ交換の度に電源を切る必要があり, 手間がかかる.4.2 CRの特性曲線CRの特性曲線で, ピクセル値の大きいところの傾きの変化は, 極端に強い入力光量を受けた場合の防止のために, 人為的に行っているものと考える.E値が大きいときの足部での非直線性は, E値を設定する時点でフォトマルの印加電圧を設定するため, E値が大きいとフォトマルの印加電圧が高くなり, 暗電流の影響を受け, IPの発光強度とフォトマル電流量の直線性がなくなるものと思われる.CRの特性曲線作成においても, 距離法が適用できた.X線発生装置のタイマを利用したタイムスケール法についても, 距離法と同じ結果が得られ, 測定が簡便である.また, 管電圧を変えても特性曲線の形状に変化はなかった.IPのフェーディングは8時間で25%程度といわれていたがNew TypeのIPでは20分で20%という千田らの報告もあり, 扱いに注意を要する.また, 自然放射線, 残像の影響を考えて, 使用前に十分画像を消去するべきである.

収録刊行物

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ