消化器癌とマトリックス分解酵素(MMP)  マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)研究の歴史と最先端

  • 梁 幾勇
    東京大学医科学研究所腫瘍細胞社会学分野
  • 清木 元治
    東京大学医科学研究所腫瘍細胞社会学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Matrix Metalloproteinases ; the past, present, and future

この論文をさがす

説明

マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)は,コラーゲンを主とする我々の細胞外基質の生理学的な維持・再構築に必要であり,癌の浸潤にも重要な役割を演ずる.特に,癌細胞表面に生じる限定的コラーゲン分解,および細胞運動賦活化機構は,癌の浸潤そのものを生み出すと考えられ,その中心的役割を演ずるプロテアーゼとして,膜型メタロプロテアーゼ(MT1-MMP)が注目されている.この酵素の持つ役割を深く理解し,この酵素の関わる癌浸潤過程に必須の分子イベントを効率よく抑制することは,21世紀における対癌治療の中で,癌浸潤制御のための有効な手段になると考えられる.

収録刊行物

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

参考文献 (42)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ