潰瘍性大腸炎における大腸癌の病理組織学的特徴と生検診断

  • 味岡 洋一
    新潟大学医歯学総合研究科分子・診断病理学分野
  • 佐野 知江
    新潟大学医歯学総合研究科分子・診断病理学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Histopathologic characteristics and biopsy diagnosis of colorectal carcinoma in ulcerative colitis

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説明

潰瘍性大腸炎(UC)の発癌早期病変(粘膜内腫瘍)には広い組織学的多様性がある.通常の高分化腺癌や腺腫と組織学的に同質のものに加え,通常の大腸腫瘍ではみることがまれな特殊型がある.SM以深浸潤癌では,(通常の大腸癌に比べ)低分化腺癌・印環細胞癌・粘液癌の頻度が高い.またこれらの組織型に加え,分化型腺癌でも浸潤性発育を呈することが特徴である.生検診断には,(1)dysplasia分類,(2)日本の通常の病理診断分類,(3)厚労省分類,が用いられている.組織学的多様性を示すUC発癌早期病変の生検診断には,(3)厚労省分類をもとに,細胞増殖動態とp53蛋白過剰発現の有無に着目した診断過程が有用である.<br>

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