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- 鈴木 一幸
- 岩手医科大学消化器·肝臓内科
書誌事項
- タイトル別名
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- Current management for hepatic encephalopathy in cirrhotic patients
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説明
肝硬変に起因する肝性脳症の病態には肝細胞障害と門脈大循環短絡の2つの要因が相互に関連している.肝性脳症は精神神経障害の程度により昏睡I度からV度までに分類されるが,最近,明らかな精神神経症状がなく定量的精神神経機能検査ではじめて異常を指摘される潜在性(ミニマム)肝性脳症の病態が注目されている.しかし,その診断法についてのコンセンサスはいまだ得られていない.治療では血液アンモニア濃度のコントロール,アミノ酸代謝異常の是正を目標に合成二糖類,難吸収性抗菌薬,特殊組成アミノ酸製剤(分岐鎖アミノ酸製剤)などが用いられているが,その効果は肝の重症度に大きく影響される.肝不全が高度の例に対しては血液浄化療法,肝移植も行われている.蛋白·エネルギー代謝異常の是正が肝性脳症の顕性化予防,長期予後の改善には重要な対策と考えられる.<br>
収録刊行物
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- 日本消化器病学会雑誌
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日本消化器病学会雑誌 107 (1), 14-21, 2010
一般財団法人 日本消化器病学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001206399825664
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- NII論文ID
- 10026134648
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- NII書誌ID
- AN00192124
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- ISSN
- 13497693
- 04466586
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可