クエン酸添加が魚味噌熟成中のヒスタミン蓄積と呈味成分に与える影響

  • 原田 恭行
    富山県農林水産総合技術センター食品研究所
  • 小善 圭一
    富山県農林水産総合技術センター食品研究所 現所属 : 公益社団法人富山県農林水産公社氷見栽培漁業センター
  • 横井 健二
    富山県農林水産総合技術センター食品研究所
  • 里見 正隆
    国立研究開発法人水産研究·教育機構中央水産研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of Citric Acid Addition on Histamine Accumulation and Component Extraction during Processing of <i>Sakana Miso </i>Fish Paste
  • クエンサン テンカ ガ サカナ ミソ ジュクセイ チュウ ノ ヒスタミン チクセキ ト テイミ セイブン ニ アタエル エイキョウ

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説明

<p>魚味噌仕込み時にクエン酸を添加することにより,魚味噌中のヒスタミン蓄積抑制を試みた.また,クエン酸の添加時期が魚味噌中のヒスタミン蓄積抑制効果に及ぼす影響と,魚味噌の呈味性に及ぼす影響をそれぞれ検討した.その結果,終濃度0.6%のクエン酸添加がヒスタミン生成菌の増殖を顕著に抑制し,ヒスタミンの生成を抑制した.このため,ヒスタミンの蓄積抑制効果は,クエン酸の添加時期が早いほどが大きかった.また,クエン酸の添加は,好塩菌の増殖にも抑制効果を示し,好塩菌の代謝による乳酸や酢酸等の生成を減少させた.このため,呈味性への影響は,クエン酸の添加時期が早いほど酸味を弱め,かつ旨味の変化も小さかった.これらのことから,魚味噌熟成中のヒスタミンの蓄積を抑制するには,仕込み直後にクエン酸を添加することが望ましいと考えられた.</p>

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参考文献 (11)*注記

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